メディアについて考える。街頭インタビューの意義とは!?

こんにちは。
出版太郎です。

本日は、「街頭インタビューの意義とは」について、
書きたいと思います。

毎日、当たり前のように放送をされている街頭インタビューですが、
皆さんは、そもそも、街頭インタビューって必要だと思いますか。

例えば、テレビで消費税増税のニュースが流れるとしたら、
下記のような構成になるかと思います。

—————————-
消費税の増税の解説(冒頭5分)

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

街の声①
街頭インタビュー賛成意見
「国のために我慢をしなくてはいけない」

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

街の声②
街頭インタビュー反対意見
「生活が苦しいです」
—————————-

上記は一応良心的な街頭インタビューの取り上げ方で、
番組によっては、
賛成意見だけを取り上げたり、反対意見だけを取り上げたりといったこと
あるかと思います。

一番組制作者の意見なのにも関わらず、
まるで、国民全員がそのように考えているかのように、
報道をされてしまう場合がございます。

街頭インタビューは、国民の声なのか

そこで、まず、疑問に思うのが、
街頭インタビューって、日本人が一億二千万人いるとしたら、
たった一億二千万人分の一の声でしかないということです。

それなのに、国民の声を代弁しているかのように取りあげられてしまうことが多く、
テレビを見ている人は、自分と考えが違っても、
まるで、街の声のように発信されてしまいます。

場合にっては、そうか、
「僕はこのように考えていたけれど、世の中的にはこれが正解なのか」と、
世論をミスリードしてしまう場合もございます。

そのため、僕自身も、街頭インタビューについては、
どうしても不要なのではと思ってしまうことがあります。

実名性のない街頭インタビュー

どうしても街頭インタビューを放送したい場合は、
クレジットで、調査人数、属性、場所、時間など、
詳細を掲載するべきだと考えています。

もしくは、最低限、インタビューを受けている人の
所属と名前だけでも記載をするのが良いかもしれません。

そうすれば、この案件については、
この立場の人は賛成するだろうなといった、
内在するポジショントークを読み解くことができます。

例えば、先日のハロウィンで、
「ハロウィンではなく変態仮装行列」と
コメントを寄せた、渋谷センター街理事長の発言が
考えるキッカケになるかもしれません。

参考記事:「ハロウィンではなく変態仮装行列」激怒の渋谷センター街理事長「来年は禁止に」「放置すればテロに繋がる」
https://www.google.co.jp/amp/s/news.careerconnection.jp/%3fp=61752&=1

街頭インタビューであっても、個人の肩書きや名前を立てることで、
誰が、何を言っているのかが明確になり、
反論の余地や、議論の幅を広げることができます。

上記のように、渋谷センター街の店舗の方々は、
楽しんでいる若者とは裏腹に、
大変苦労しているということが、
立場を明確にすることで、視聴者に伝わります。

また、渋谷のハロウィンについて、
渋谷センター街の店舗の方々には、
まるでメリットがないような報道がございますが、
実際は、カラオケ店舗などは、特別にブースを設置して、
テキーラをショットでコスプレをしながら
販売をしているところがございます。

このように、個人を立てることで、
声を拾いきれていない現場の声が明確になり、
メディアの取材不足や、意見の拾い漏れ、
偏向報道について、指摘をすることができます。

つまり、実名であれば、議論が発展していくのですが、
匿名であるのにも関わらず、
国民の意見を代弁しているかのように報道をされる
街頭インタビューは、やはり…
話の持っていき方が難しいように感じてしまいます。

街頭インタビューは、ファクトなのか

ここで、考えたいことは、
街頭インタビューは、ファクトなのかということです。

例えば、新聞のルポルタージュの場合は、
〇〇市在住の〇〇さんなど、
最低限のファクトを集めた上で、
記事を作成することが多いです。

時々、謎の「関係者は語る」といったものもございますが。

やや、脱線しましたが、新聞については、
最低限のファクトを積み重ねた上で、記事は作成されています。

その一方で、テレビは、立場を掲載する場合もございますが、
40代主婦など漠然としたものが多く
基本的に、顔と声のみとなります。

顔と声というのは、確かに、その場でその人が語ったという事実ではあるのですが、
これをもとに、ニュースの特集を組むとなると、
名前のない顔と声をもとに、
果たしてファクトとして活用をしていいのか…と思うことがございます。

編集される街頭インタビュー

時々、街頭インタビューで問題になるのが、
言っていないことが、言ったことになるということです。

例えば、下記でしょうか。

街頭インタビューは捏造だらけ! 業界関係者が編集上のやらせを大胆暴露「別の回答を入れることもある」
https://tocana.jp/2017/07/post_13793_entry.html

※もちろん、こちらの記事についても精査しなくてはなりませんが…

また、しゃべりきれないくらい、理由を話したのに、
編集の都合上、賛成か反対かのみ、コメントとして使われてしまう
といったこともあります。

個人的な経験としては、
街を歩いていたら、テレビのクルーに
いきなり、現れて、いきなり政治的な質問をされて、
とっさのコメントを無理矢理求められたことがありました。

これは、明らかに、とっさの失言を求めたものかと思います。

メディアは、基本的に、編集をして、伝えるので、
インタビューの一部のみ伝えるのは
しょうがないことではありますが、
時々、過度な手法がとられてしまう事は問題かと思います。

作り手の苦悩

街頭インタビューに対して、否定的なことを中心に並べてみましたが、
その一方で、作り手としても、難しさがございます。

僕自身もテレビ関係で、
映像を制作していた経験があるのですが、
とにかく、テレビそのものの映像としての影響力が強く、
悩まされました。

例えば、学者の賛成意見と、反対意見のみでニュースを構成すると、
どうしても、国民の声を聞いていないように感じてしまいます。

理屈ではなく、映像が作り出す印象が、
街頭インタビューのないニュースの不自然さを
生み出してしまうのです。

また、国民の声を集めたとしても、
尺の問題にぶつかります。

どうしても、短い時間で、
しっかりと話してくれている人のコメントを採用することに、
なってしまいます。

国民の声を拾わなくてはいけないとしつつ、
簡潔で、早口でわかりやすい国民限定となってしまいます。

個人的には、街頭インタビューはいらないと思いつつ、
中々、代案が提示できなかったりもします。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回は、街頭インタビューについて、
取り上げみました。

個人的には、街頭インタビューはいらないと考えておりますが、
その一方で、映像として伝える上での難しさもあり、
メディアの難しさを実感しております。

メディア志望の就活生の方は、
是非、これをきっかけに、
考えてみていただけると嬉しいです。

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働いてから、役にたつかもしれません。


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