元日本版WIRED編集長の若林恵さんの『さよなら未来――エディターズ・クロニクル』を読もう!

こんにちは。
出版太郎です。

本日は、元日本版WIRED編集長の若林恵さんの『さよなら未来――エディターズ・クロニクル』をご紹介させていただきます。


さよなら未来――エディターズ・クロニクル 2010-2017

WIREDですが、もともとは、アメリカの雑誌で、テクノロジーを軸に、未来を描く媒体で、若林さんはその日本版の編集長を約7年間担当しておりました。

直近の特集だと、「DEEP TECH FOR THE EARTH」、「ナラティヴと実装 ~ 2020年代の実装論」、「MIRROR WORLD – #デジタルツインへようこそ」など、未来とテクノロジーについて思索を巡らさせられる雑誌となります。
※こちらの特集の編集長は若林さんではないです

そして、今回ご紹介する本書は、若林さんが、7年間、WIREDを中心に様々な媒体で書いたエッセイを余すことなくかき集めたもので、若林さんが、その時代、その時に、何を考え、何を感じたのかが描かれています。

7年前となると古く感じるエッセイもあるかと思いきや、例えば、サブスクリプション、K-POP、震災など、今もなお考えさせれる色褪せない視点で思索が凝縮されています。

特に面白かったのは、過去に実施したWIREDアフリカ特集についてと、海外のテクノロジーに触れる旅を提供するREAL WORLDへの取り組みです。

アフリカ特集では、「コンピューターにはアフリカが足りない」というブライアン・イーノの言葉を引用し、今あるテクノロジーの完璧さ、無機質さに問題提起をしています。


WIRED VOL.29/特集「African freestyle ワイアード、アフリカに行く」

また、REAL WORLDは端的に言うと、WIREDが行う旅行事業です。電子国家エストニアや、ベルリン、イスラエルと雑誌の切り口で世界観のあるツアーの取り組みを描いています。

参考:REAL WORLD
https://wired.jp/real-world/tour2017/

若林さんは、言語化の濃度が高く、編集について、雑誌について考える上で、ヒントとなるものが詰まっています。

ものすごく分厚い本なので、余裕があるか、もしくは、面白いと思う部分に絞って読んでみるといいと思います。

出版社で働く上で、実際に出版社で働く人の本を読むのは大変勉強になります。

少しでも参考になりますと幸いです。


さよなら未来――エディターズ・クロニクル 2010-2017

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